宮大工の道具

宮大工の道具(砥石)

砥石はミクロ単位で調整をするために、刃を研ぐための道具だ。刃物は研ぎが肝心で、刃物を使う時間よりも、研いでいる時間の方が長い、といわれる。準備を怠ることは許されない。砥石の使い方を覚えるまでに何年もかかる。なぜならただ鋭く研げばいいのではなく、道具によって研ぎ方違うからだ。

砥石

たとえば、カンナは中央部分を膨らませて研ぎ、ノミは逆に真ん中をへこませて研ぐ。砥石の方も使っているうちに、刃が当たるところがへこんできたりして形が変わってくるから、へこまないように、刃を当てるところや力の入れ方を考えながら使う必要がある。

刃物研ぎは口では説明ができない微妙なところがある。本当のところは自分の体で覚えるしかなく、継承が難しいとされるのも納得がいく。

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